config-gfarm-updateは、
メタデータサーバにおけるバックエンドDBを
アップグレード/アップデートするコマンドです。
メタデータサーバがプライベートモードで設定されている場合を除き、
このコマンドを実行するためにはroot権限が必要です。
バックエンドDBに接続するための情報を得るため、
起動時にgfmdの設定ファイル
(gfmd.conf)を読み込みます。
config-gfarm-updateは、 以下に示すバックエンドDBの機能を有効にすることができます。
XML Path言語(XPath)のサポート [-X]
メタデータサーバ内でメタデータの複製 [-r]
チェックサム計算 [-d]
バックエンドDBがこれらの機能をサポートするかどうかは、 config-gfarmによって初期設定が 行われたときに決定されます。 初期設定後に機能を有効にしたい場合は、 config-gfarm-update --updateに 上記の一覧中の [ ] で囲まれたオプションをつけて実行してください。
config-gfarm-updateは、
バックエンドDBのアップグレードにも使用されます。
このコマンドを実行することにより、
データベース内のテーブルスキーマやデータが編集されます。
Gfarmは古いリリースに対して互換性がない可能性があるため、
アップグレードの必要がある場合は、--updateオプションを付けて
config-gfarm-updateを実行してください。
メタデータサーバをアップデートやアップグレードする際、 gfmdを停止してから実行しなければ いけません。 また、ファイルシステム内にメターデータサーバが複数存在する場合は、 全てのメタデータサーバ上でconfig-gfarm-update を実行してください。 メタデータサーバのアップデートやアップグレード後、 ホスト上のメタデータサーバは、 このコマンドにより起動されます。
config-gfarmと同様に、
config-gfarm-updateには、
全ての設定パラメータの値を表示する-tオプションが存在します。
このコマンドの実行例は以下の通りです。
$ config-gfarm-update -t
prefix [--prefix]:
metadata backend [-b]: postgresql
metadata directory [-l]: /var/gfarm-pgsql
postgresql admin user [-U]: postgres
postgresql admin password [-W]: (auto generated)
postgresql user [-u]: gfarm
postgresql password [-w]: (auto generated)
postgresql prefix [-P]: /usr
postgresql version [-V]: 8.4
postgresql XML supported [-X]: no
postgresql data checksum support
[-E]: no
portmaster port [-p]: 10602
metadata replication [-r]: yes
metadata journal directory [-j]: /var/gfarm-metadata/journal
digest type [-d]: md5
アップデートやアップグレードを行う前に、 config-gfarm-update -t を実行することを推奨します。
バックエンドDBがPostgreSQLである場合、
かつconfig-gfarm-updateが
--updateオプション無しで処理された場合は、
psqlコマンドが実行されます。
このコマンドは、バックエンドDBへのフロントエンドターミナルであり、
対話的にクエリを入力することができます。
psqlはPostgreSQLへ
自動的に接続を行うので便利です。
--prefix パス
config-gfarm-updateは、
gfmdの設定ファイル
PREFIX/etc/gfmd.confを読み込みます。
デフォルトでは、
%%SYSCONFDIR%%/etc/gfmd.conf
が読み込まれます。
-P インストール先のディレクトリ
このオプションを付与した場合、
バックエンドDBに対するインストール先のディレクトリ
(例えば、/usr/local)を指定することができます。
config-gfarm-updateがpsql
などのPostgreSQLコマンドを実行する際、
指定したディレクトリの下にこのコマンドが
インストールされていることを前提としています。
このオプションを省略した場合、
config-gfarm-updateは、
環境変数PATHのリストからそのコマンドへのディレクトリを
探し出します。
-l パスバックエンドDBがGfarmのメタデータを記録したファイルを置く ディレクトリへのパスを指定することができます。
バックエンドDBがPostgreSQLである場合、
指定したディレクトリは一般にPGDATAと呼ばれています。
デフォルトではPREFIX/var/gfarm-pgsql
が設定されており、このPREFIXは--prefixオプションで
与えられた値となります。
-f コマンドファイル
このオプションを付与した場合、
config-gfarm-updateがPostgreSQLへの
フロントエンドターミナルとしてpsqlを実行する際、
config-gfarm-updateは
-fオプションと与えられたファイル引数を
psqlに渡します。
そして、psqlは、対話的にコマンドを読み込むのではなく、
このファイル内に書き込まれたコマンドを解釈します。
ただし、--updateオプションが指定されている場合、
このオプションは無視されます。
-o オプション
このオプションを付与した場合、
config-gfarm-updateがPostgreSQLへの
フロントエンドターミナルとしてpsqlを実行する際、
config-gfarm-updateは
与えられたオプションをpsqlに渡します。
ただし、--updateオプションが指定されている場合、
このオプションは無視されます。
-j ジャーナルファイル用ディレクトリ
gfmdによりジャーナルファイルが置かれる
ディレクトリのパスを指定することができます。デフォルトでは、
PREFIX/var/gfarm-metadata/journal
が設定されており、このPREFIXは--prefixオプションで
与えられた値となります。
--helpこのコマンドの使用法を表示して、終了します。
-tこのオプションを付与した場合、 人間が読みやすい形式で全ての設定パラメータの値を表示した後、 すぐに終了します。
-N
このオプションを付与した場合、
アップデートやアップグレードを実行した後、
gfmdを起動/停止しません。
このオプションは--updateオプション指定時のみ
有効となります。
-r
このオプションを付与した場合、
メタデータサーバ内でメタデータの複製を有効にします。
このオプションは--updateオプション指定時のみ
有効となります。
-d ダイジェストタイプ
チェックサム計算を有効にし、チェックサムのダイジェストタイプを指定します。
引数 ダイジェストタイプ には、
そのホスト上にインストールされた OpenSSL ライブラリが対応しているタイプ名
を小文字 (たとえば "md5") で指定します。
-X
このオプションを付与した場合、
拡張ファイル属性をクエリするためのXML Path言語(XPath)
のサポートを有効にします。
このオプションは--updateオプション指定時のみ
有効となります。